◊-◊-◊ 足尾の山野草と樹木(3) ◊-◊-◊


野紺菊

秋に咲く野紺菊の花 秋に咲く野紺菊の花『野菊(文部省唱歌)』
〽 遠い山から 吹いて来る
   小寒い風に ゆれながら
   気高く清く 匂う花
   きれいな野菊 薄紫よ
 この歌を聞くと野や山で静かに咲いている野菊の花が目に浮かんできます。
 「ノコンギク」は、カタカナ表記でなく漢字で「野紺菊」と記すと、これまた夕日に映えて咲く風情のある野菊の姿が目に浮かんできます。
 写真の花は、日光側から日足トンネルを抜け、栃木平橋を渡り、左にある駐車場で咲いていた「野紺菊」です(左右写真:2020/10/31)。
   " 神子内を渡る日影に野紺菊 " とおる
♦野菊(文部省唱歌) : (作詞)石森延男、(作曲)下総皖一

ジギタリス(キツネノテブクロ)

ジギタリス群生地 __(◊)ジギタリス群生地 広道路地区にて(上左右写真:2020/06/09)。
 紅紫色の花が丘の上に咲いています。この場所は文象沢の右岸に位置する広道路地区で、文象橋たもとの石段をのぼった奥の石垣の上にあります。
 観賞植物ジギタリスの広がる光景(上掲写真)には違和感さえ生じますが、ここ足尾山地は標高が高いことから、夏は涼しく、冬は土壌が凍結するほどの寒さになるところですのでジギタリスにとっては、おのずと生育に最適な環境になっているのかと思われます。

秋に咲くジギタリスの花 右の写真は、住人のいなくなった家の庭に咲く "ジギタリス"の花ですが、10月に撮影したものです。5月〜6月にかけて咲く、初夏のシンボル的な花なのになぜか秋に咲いていました。自然界の出来事は、人間には計り知れないものがあります(右写真:2013/10/14)。
♦ジギタリスの種まき時期 : 本来は宿根草ですが、暑さに弱く、暖地では半日陰に植えても夏に枯死することが多いため、多くは二年草として扱われます。開花のためにはある程度の大きさに達した苗が冬の低温にあう必要があるため、タネを秋まきして翌々年の春に咲かせるか、または春まきして、翌春に咲かせます。秋または早春にロゼット状態の苗を入手して植えつけることもできます。


ジギタリス__(◊)頂上に大輪の花を咲かせたユニークなジギタリス(上写真:2020/06/09)。
 一般に見られるジギタリスは、直立した茎に、鐘の形をした花が、斜め下向きに総状につき、下から咲きのぼります。が、上り詰めたあげく大輪の花を咲かせてしまいました。自然界の出来事は、人間には計り知れないものがあります(上掲写真)。円形に切り抜いたアップ写真は、茎のてっぺんで誇らしげに咲く、ジギ太くん & タリスちゃん です。
    " ジギタリス茎頂にただ咲きほこる " とおる
♦ジギタリスの咲く丘
⇒ ジギタリス群生地へ

ハリエンジュ ( ニセアカシア )

ハリエンジュ。ニセアカシア __(◊)ハリエンジュ(ニセアカシア) (上写真:2019/06/05 舟石林道にて)。
 白く美しい花、食用にもなる花、ハチミツを採る蜜源植物の中で最もメジャーな花。
 童謡の、「この道」 をくちずさみながら、舟石林道の小道を散策いたしましょう。
  〽 この道は いつかきた道 ああ そうだよ あかしやの 花が咲いてる (作詞:北原白秋)
♦ハリエンジュ : 花は白い蝶形で香りがよく、5月から6月にかけて10cm〜15cmの総状花序を葉腋から垂らす。 上質な蜂蜜が採れ、花穂ごと天ぷらにして食べられる。

満開のニセアカシアと出川橋梁 __(◊)ハリエンジュ(ニセアカシア)と出川橋梁(上写真:2019/06/05)。

足尾町赤倉の初夏 __(◊)ハリエンジュと古河橋(上写真:2019/06/05)。
 足尾町赤倉の初夏。 製錬所が盛んに操業していた当時 はげ山であったろう その山が今、満開のハリエンジュでクリーム色に輝いています。
   " アカシアの咲き充ち香る銅の里 "  とおる

ハリエンジュと復旧治山事業 (木本植物による緑化)荒廃地緑化のために足尾では27種類の木本植物が植えられました。その中でもとくに数多く残り、復旧に大きく貢献した樹種の一つがハリエンジュです。
 他の木本類が生育できない痩せた土地や海岸付近の砂地でもよく育つ特徴があり、古くから治山、砂防など現場で活用されており、日本のはげ山、荒廃地、鉱山周辺の煙害地などの復旧に大きく貢献してきましたが、・・・。
 近年、本来の植生を乱すなどの理由で、緑化資材に外来種を用いることが問題視され、「日本の侵略的外来種ワースト100」に選定されるなど、近年はあまり使われていません。
 緑化や蜜源の目的で北アメリカから渡来。植栽され、荒廃地などの復旧に貢献したにもかかわらず、野生化しすぎて外来種問題のひとつに数えられるとは、
 とほほで御座る (?_?)。(-_-;)。

ヘ ビ 草 (ヘビノネゴザ)

ヘビノネゴザ __(◊)蛇の寝御座(上写真:2019/06/05)。
 子供のころ、ヘビノネゴザを 「ヘビ草」 と呼んでいましたが、
この草の周辺でヘビに遭遇した事は一度も無かったナァー (*^_^*)y~~~。
 同じ株から毎年繰り返し発生するので、ヤチ坊主のように盛り上がってるネ。

ヘビノネゴザ __(◊)ヘビノネゴザ 舟石林道にて(上写真:2019/06/05)。
 鉱山付近など、植物の生育が限られている場所にも繁茂し、カドミウムなどの重金属を吸収、蓄積する特徴があるそうです。金山羊歯(カナヤマシダ)、金草(カナクサ)などと呼ばれることもあり、近くに鉱脈があることを示す指標植物として古くから利用されてきたようです。
 そんな訳で、高山植物ならぬ鉱山植物と呼ばれることもあるそうです。
    " 鉱山の金草茂る峠道 " とおる
♦ヘビノネゴザ : 4月頃に芽を出し11月頃には地上部の全てが枯れてしまう夏緑性のシダ植物。日本各地で村落の路傍や低山地から高山の明るい林床、泥のたまった岩上や、石のゴロゴロした地上などにややふつうに生じる。

和名は 「 蛇の寝御座 • 蛇の寝茣蓙 」 で、蛇が寝るゴザという意味の変わった名前がつくが、群生した株の間にヘビがとぐろを巻いているさまを思ってつけられたのでしょうか。

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